3月 04

2010年3月4日付の『時事速報』によると、中国国家外貨管理局の易綱局長が、人民元の資本取引を段階的に解除することを雑誌「中国金融」に寄稿した。

すでに、貿易での人民元決済がおこなわれているが、資本取引の解禁を示唆した背景には、貿易取引と称して資本取引に向かうホットマネーの流入を阻止する狙いがあるほか、人民元の切り上げに対する当局側の警戒感があるものと見られる。

また、易綱局長は、5つの改革案を発表した。
「資金使途の事前チェックより、資金動向の直接監視・分析を重視する」「事前審査より事後の調査に重点を置く」「法規で明文化されていること以外は認めない姿勢を、明文化されていないこと以外は認める姿勢に改める」方針を打ち出した(同記事より抜粋)。

ホットマネーの流入と人民元の切り上げは、ずっと「いたちごっこ」の様相を見せている。
輸出産業の保護がまだ必要であるとの判断から切り上げ圧力を、ドル買い人民元売りで抑制している。
そうすると、マネーサプライが増加して、資産バブルへの警戒が高まってくる。
インフレ懸念が出てくると、金融政策(預金準備率引き上げ、基準金利引き上げなど)で吸収することになる。
これらを解決するには、人民元の切り上げが必要になってくる。
人民元を切り上げるということは、ホットマネーの流入を加速させる大きな原因となる。
この意味で、「いたちごっこ」なのである。

そろそろ、人民元の抜本的な改革が必要になってきており、今回の寄稿は、それの嚆矢となるかもしれない。

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